外反母趾
こんなお悩みはありませんか?
親指が小指の方に曲がっている
親指の付け根が内側に出っ張ている
親指の付け根が痛い
親指の付け根が靴に当たって痛い
親指が人差し指の下にもぐりこんでいる、重なっている
偏平足になっている
足が平べったくなり、先の方が広がっている
以上の項目で2つ以上当てはまっている方は外反母趾の可能性が高いです。
足の親指の付け根にある関節が突出するようになり、足に合わない靴を履くと、突出した部分が擦れて炎症が起こることがあります。
外反母趾で知っておくべきこと
自分のつま先の形をじっくりと見たことはありますか?
足の親指(母趾)が一番長い「エジプト型」、足の人差し指(第2趾)が一番長い「ギリシャ型」、足の親指から中指(第3趾)までの長さがそろっている「スクエア型」があり、日本人に一番多い形はエジプト型です。
エジプト型は、体重がかかったときに足全体の均衡を保とうとして母趾のつけ根に捻じれた力がかかりやすく、その力を逃すために関節が内側に変形し、外反母趾になることがあるとされています。つまり、外反母趾には遺伝的な要素も関係していることがわかります。
また、体重を支える足の骨や筋肉、関節で構成される「足底のアーチ」が崩れ、土踏まずがなくなる、いわゆる「扁平足」になると、外反母趾になりやすくなるともいわれています。
症状の現れ方は?
外反母趾になる最も大きな原因として、靴の不適合が挙げられます。足に合わない靴、特にハイヒールなどは外反母趾の発生につながりやすいと考えられています。
ハイヒールを履くと、足底にかかる体重が前足部に集中するため、足が横に広がりやすく、開帳足の状態になりがちです。しかし、ハイヒールの先が細くなっているため、母趾は付け根で「くの字」に曲がり外反変形を生じ、小趾は逆に内反変形を生じることがあります。
もう一つの原因として、生活習慣も挙げられます。
現代社会では、1日のうちで靴を履いている時間が長く、裸足になる時間が減少傾向にあります。また、乗り物を利用することが増え、自分の足で歩く機会が減少してきました。その結果、足の筋力が低下しやすくなり、アーチが消失した扁平足や横幅の広い開帳足が増えてきているとされています。
その他の原因は?
中には、ハイヒールやきつい靴を履かず、外的な要因が全く思い当たらないにもかかわらず、外反母趾になる方もいます。このような場合には、何らかの内的要因が関係している可能性が考えられます。
外反母趾の発生頻度を男女別で調べた結果、男女比は1:10と、圧倒的に女性に多いことが知られています。これは、女性の方が男性に比べて関節が柔らかく、筋力が弱いことなどが関係している可能性があります。
また、関節リウマチやエーラス・ダンロス症候群のように、全身の関節が弛緩しやすい疾患を基礎に持つ方も外反母趾になりやすいと考えられています。
外反母趾を放置するとどうなる?
外反母趾を放置すると、靴との摩擦が生じやすくなり、突出部分に炎症や潰瘍ができることがあります。悪化すると、突出部の皮下に浸出液がたまり、腫れや発赤が見られる場合もあります。これによって、歩行時に痛みを感じ、歩行が難しくなる原因となります。また、突出部分を通っている神経が圧迫されて、しびれや神経痛が起こることもあります。
このような症状が続くと、不必要な歩行や動作を避けがちになり、結果として筋力が低下します。その影響で扁平足や開帳足が進行し、外反母趾がさらに悪化するという悪循環に陥る可能性があります。
当院の施術方法について
外反母趾の施術には、痛みや炎症を抑える施術と、足の構造を整えていく施術があります。
痛みに対する施術では、外反母趾によって硬くなりがちな足の筋肉を手技(マッサージ)でほぐし、柔軟性を取り戻していきます。手技によって足の骨格と筋肉を整え、母趾を痛まない位置へと誘導することで、痛みの軽減が期待できます。
さらに、テーピングを使って母趾を正しい位置に固定し、悪化を防ぎます。外反母趾の場合、足にかかる負荷で痛みが悪化しやすくなります。
また、身体に歪みがあると足に過剰な負担がかかり、外反母趾が生じやすくなるため、骨盤矯正で身体の歪みを整えていき、足にかかる負担を軽減します。
改善していく上でのポイント
外反母趾を予防するにはどのようにしたら良いのでしょうか。
外反母趾の発症にはさまざまな要因が関与していると考えられているため、その予防にはこれらの要因から足を守ることが大切です。特に、靴による影響が大きいため、ハイヒールなどの踵が高く先の細い靴はあまり履かないようにすることが大切です。また、普段履く靴も縦横のサイズが合った靴を選ぶようにしましょう。
外反母趾の足には過剰な負荷がかかり、筋肉が硬くなりがちです。変形している親指のつけ根を手でゆっくりと外側に開くストレッチを行うことで、筋肉の緊張がほぐれ、外反母趾にかかる負荷の軽減が期待されます。